えみ
ゆうま
- 自分に防水・防塵が必要なのか
- 防水・防塵の基礎知識、注意点
- 防水スマホはお風呂で使えるのか
スマホの機能の1つに「防水・防塵」があります。
その名の通り水に濡れても壊れにくいということですが、スマホを使う上で必ず必要というわけではありません。
「自分にとって防水・防塵が本当に必要なのかどうか分からない‥‥」と迷っている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、
- 防水スマホを購入しようか迷っている
- 防水って実際どれくらいの水に強いの?
- お風呂で使える防水スマホはある?
といった防水に関する疑問を解消しつつ、スマホの防水・防塵の基礎知識や注意点について詳しく解説します。
防水だからといって間違った使い方をすれば水没することもあります。
今回は防水スマホの正しい使い方や注意すべき点も一緒に解説します。
ほなみ

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防水・防塵が必要な人 / 不要な人
防水・防塵はあると便利な機能ではありますが、すべての人に必要かと言われればそうではありません。
ここでは、防水・防塵が必要な人とそうでない人を見てみます。
防水・防塵が必要な人
まず、以下のような人には防水・防塵機能が必要でしょう。
- キッチンやトイレなど水回りでスマホをよく使う人
- アウトドアが好きな人
- 雨でも外で仕事をする人(工事現場など)
- 運動したりよく汗をかく人
- 赤ちゃんや小さい子供がいる人
そういった場所でスマホを使うなら防水スマホのほうが安心ですね。
雨の中でも仕事をする人や、運動をする際にスマホを携帯するという人も防水があることが望ましいです。
また、赤ちゃんや小さい子供がいる人も防水スマホがあるといいですね。
よだれをたらしたり、水をこぼしてしたりすることがあっても安心です。
防水・防塵が不要な人
一方、以下のような人には防水・防塵は不要です。
- 端末代を安くしたい人
- スマホをあまり屋外や水回りで使わない人
- 今まで携帯電話を水没させるようなことがなかった人
- 端末補償に加入している人
機種にもよりますが、スペックが同じ「防水スマホ」と「防水でないスマホ」を比較すると、販売価格は防水スマホのほうが高いです。
少しでも端末代を安くしたい場合は防水でないスマホのほうが安く済みます。
スマホを屋外や水回りであまり使わない人や今まで水没させたことがないような人にも防水・防塵機能は不要でしょう。
また、最近では格安SIMでも端末補償は当たり前に用意されていますし、そのほとんどが水没も補償対象になっています。
水没しても補償してくれるわけですから、無理に防水スマホを買う必要はありません。
防水なしのスマホはどれくらい濡れても平気なのか?
防水スマホであればある程度水に濡れても大丈夫ということですが、実は防水がないスマホでも本体背面や画面に水滴がつく程度ならまったく問題ありません。
具体的には、
- 弱い雨がかかった
- 水で濡れた手で画面をタッチした
- 汗をかいた手で触った
くらいであればスマホが壊れる可能性は低いです。
ほなみ
防水スマホはお風呂で使えるが注意が必要
最近ではお風呂につかりながらスマホでインターネットをしたり、動画を見たりする人も多いと思います。
しかし防水スマホをお風呂で使う場合は注意が必要です。
基本的に防水スマホは常温の真水でテストを行っており、お風呂は対象外になっていることが多いです。
お風呂で防水スマホを使いたい場合は「お風呂防水」に対応しているかをチェックしましょう。
ただ、お風呂防水に対応しているスマホでも長時間お湯につけたり、熱いシャワーがかかったりすると故障の恐れがあります。
お風呂で安全にスマホを使う方法
防水スマホをお風呂で使う場合は、念のため市販されている「防水ケース」を併用すると安全です。
防水ケースがない場合は「ジップロック」などで代用ができます。
ただしジップロックの本来の使い方ではないので、完全に自己責任となる点には要注意です。
とくに寒い真冬の場合、いきなりお湯をかけたりすると温度差でスマホ内部が結露してしまい、故障することがあります。
防水・防塵の注意点
防水・防塵対応のスマホも決して万能ではなく、使い方を誤ると故障してしまう恐れがあります。
とくに、以下の点に注意してください。
- お風呂やサウナ、海などでの使用は想定されていないことが多い
- USB端子やSIMカードトレイのパッキンはしっかり閉める
- 濡れたままのスマホを充電しない
防水はあくまで真水を想定
防水スマホは常温の真水でテストされていることがほとんどです。
熱いお湯を扱うお風呂や室温が高いサウナ、海などでの使用は想定されていないことが多いので、そのような場所で使う際はなるべく防水ケースを併用しましょう。
とくに海水は塩分を含むため、スマホが非常に錆びやすいです。
パッキンをしっかり閉めて利用しよう
防水スマホの多くはUSB端子やSIMカードトレイを守るための「パッキン」がついており、パッキンを閉めることで初めて防水スマホとして機能します。
パッキンを開けたままにしておくと浸水して故障してしまうので気を付けましょう。
なお、パッキンは時間経過とともに劣化します。
劣化したパッキンのままだとしっかり閉めても浸水する恐れがあるので、メーカーに問い合わせてパーツ交換をしてもらうと良いでしょう。
充電は自然乾燥で乾いてから
濡れたままの防水スマホを充電するのは絶対にやめてください。
充電端子がショートし、スマホが故障してしまう恐れがあります。
かといって、充電端子を布などで拭くと傷ついて充電できなくなるかもしれないのでそれもダメです。
少し時間がかかりますが、スマホ全体が自然に乾くのを待ってから充電をしましょう。
もし気になるようなら端末補償のある格安SIMを利用するのもありです。
最近では多くの格安SIMで端末補償が利用できますし、水没もしっかり補償してくれます。
防水・防塵の基礎知識|防水スマホの選び方
ここまで読んだあなたは、自分に防水・防塵が必要かどうか判断できるようになってきたのではないでしょうか。
「やっぱり自分には防水があったほうがいいな」と思った人に向けて、次は自分に合った防水スマホを選ぶために必要な基礎知識を解説します。
自分にぴったりの防水・防塵対応スマホを選ぶには「保護等級」を理解しておく必要があります。
防水・防塵の保護等級とは?
保護等級は、簡単に言えば防水・防塵の性能の高さを表しています。
防水・防塵の保護等級を表すのに使われているのが「IP」という国際規格です。
「IP▲●」で表現され、「▲」には防塵性能を表す数字(1~6)、「●」には防水性能を表す数字(1~8)が入ります。
この数字が大きいほど、防水・防塵の性能が高いと言えます。
防水だけ、または防塵だけをテストしている場合は「IPX●」「IP▲X」といった書き方をします。
Xはそのテストをしていないということを表します。
かしわ
なお、両方をテストしている場合でも「IPX8/IP6X」といったように防水と防塵を分けて表記することがあります。
意味的には「IP68」という表記とまったく同じです。
防水等級
ここからは防水等級と防塵等級の内容を確認していきます。
まずは防水等級を見ていきましょう。
等級 | 保護の内容 |
0 | とくに保護されていない |
1 | 垂直に少量の水滴がかかっても壊れない |
2 | 垂直から15度の範囲で水滴や雨がかかっても壊れにくい |
3 | 垂直から60度の範囲で水滴や雨がかかっても壊れにくい |
4 | あらゆる方向から飛んでくる水滴や雨でも壊れにくい |
5 | どの方向から水をかけても壊れにくい |
6 | どの方向から強い水をかけても壊れにくい |
7 | 30分以内なら水没しても壊れにくい |
8 | 長時間(30分以上)水没しても壊れにくい |
ざっくり言うと、
- 1~4:弱い雨や水滴がついてもOK(生活防水)
- 5~6:水道水などをかけてもOK(完全防水)
- 7~8:深い水につけてもOK(完全防水)
こう見ると、同じ防水でもその性能はまったく異なることが分かります。
例えば防水性能が「IPX5」の場合、雨や水道水やシャワーなどをかけるくらいなら大丈夫ですが、川や水たまりに落とした場合は故障する可能性が高いです。
用途にもよりますが、防水スマホを使うなら最低でも「IPX5」以上の防水性能が欲しいですね。
なお、保護の内容は言葉が難しくてやや分かりにくいので、ここでは分かりやすくかみ砕いた表現にしています。
後述する防塵も含め、正式な保護内容についてはJQA(日本品質保証機構)のページも参考にしてください。
参考
IP 防水試験・防塵試験一般財団法人日本品質保証機構(JQA)
防塵等級
続いては防塵等級の内容を説明していきます。
等級 | 保護の内容 |
0 | とくに保護されていない |
1 | 大人の手(握りこぶし)が内部に入らない |
2 | 大人の指先が内部に入らない |
3 | 直径2.5mm以上のワイヤーや工具が内部に入らない |
4 | 直径1.0mmの針金や細いワイヤーが内部に入らない |
5 | 有害な粉塵(ホコリなど)が多少入っても壊れにくい |
6 | 有害な粉塵(ホコリなど)が内部に入らない |
スマホにおける防塵とは簡単に言うと「異物がスマホの中に入るのを防ぐこと」です。
防塵等級が高くなればなるほど、小さい異物でもスマホの内部に入りにくいことを表します。
防水・防塵をうたうスマホのほとんどは最高等級の「IP6X」に対応しています。
IP5Xだとホコリや砂が多少入ってしまい、壊れにくいとは言え掃除が大変ですからね。
防水・防塵対応でおすすめのSIMフリースマホ
防水・防塵対応のSIMフリースマホの中でもとくにおすすめなのが以下の9機種です。
- AQUOS sense2
- AQUOS sense plus
- AQUOS R Compact
- arrows M04
- CAT S41
- HUAWEI Mate 20 Pro
- HTC U12+
- iPhone 7
- OPPO R15 Pro

水に濡れてしまったときの対処法
もし防水対応でないスマホが濡れてしまったときは以下のように対処してください。
- 電源を切る
- 電池パックやSIMカードを抜く
- 水気を拭き取り、1日天日干しをする
- できれば乾燥剤と一緒にジップロックに入れる
水に濡れたスマホの電源が切れていない場合はすぐに切りましょう。
濡れている状態で電源をオンにしておくのは故障の原因になります。
電源を切ったら電池パックやSIMカードを抜き、タオルなどで本体の水気を拭き取りましょう。
あとは1日天日干しをして乾かします。
ほなみ
かしわ
水没時にやってはいけないこと
スマホが濡れてしまった際、速く乾かそうとして
- スマホ本体を振る
- ドライヤーをあてる
といったことをしてしまう人がいますが、絶対にしないでください。
スマホを振ると逆に水が奥まで入り込む恐れがあります。
また、ドライヤーを使うとスマホ本体が熱くなりすぎて逆に故障してしまいます。
速く乾かしたい場合は乾燥剤と一緒にジップロックに入れてください。
乾燥剤が水分を吸ってくれるので、乾くのが速くなります。
防水スマホは正しく理解したうえで使おう
以上、防水・防塵の基礎知識と注意点について解説しました。
防水・防塵には性能を表す「等級」があり、同じ防水スマホでも等級が違えば使える場所や耐久力にも差が出ます。
防水スマホを使うなら最低でもIP67以上、可能であればIP68の等級を持つスマホがおすすめです。
IP67以上のスマホであれば、水回りでも安心してスマホを使えます。
ただし、防水・防塵性能の過信は禁物です。
防水のテストは常温の真水を想定しており、お湯や海水、汗、洗剤などは対象外のことが多いです。
そのような場所でスマホを使う場合は防水ケースも併用すると良いでしょう。
